スクラムマスター
スクラムとは、複雑な問題に対応する適応型のソリューションを通じて、⼈々、チーム、組織が価値を⽣み出すための軽量級フレームワーク(枠組み)である。
スクラムはもともと複雑なソフトウェア開発プロジェクト用に開発されたフレームワークです。しかし、現在ではほぼすべての業務・業界のチームで行う製品開発で使用されています。
スクラムの基本は:
- 事実に基づいて、仕事がどのように行われるか、開発したプロダクトがどのような価値を提供しているかの検査と適応による経験的プロセス(経験主義)
- 問題に最も近く、最善で最速の意思決定ができるように、自己管理型の権限を与えられたチーム。
- 継続的に学んだことに基づく継続的な改善。
スクラムは、簡単に言えば3 つの責任、5 つのイベント、 3 つの成果物の最低限のルールを備えた非常にシンプルなフレームワークです。
スクラムの全体像

スクラムマスターはスクラムのフレームワークの1つの責任です。スクラムマスターとして、様々な方法でチームを支援します:
- チームや関係者全員にスクラムの理論とプラクティスを理解してもらえるよう⽀援する
- チームの有効性の最大化に責任を持つ
- チームが改善できるようにする
- チームの自立性を高め、チームとして自己管理できるように、メンバーをコーチングする
- プロダクトゴールを特定し、プロダクトバックログを管理し、チーム内・チーム外と効果的に協調できるよう、プロダクトオーナーをコーチングする
- スクラム・アジャイル導入の成功に向けて、研修やコーチングを提供する
- チームが成功できるように必要な環境を整える
スクラムは、3 つの責任、5 つのイベント、 3 つの成果物だけではありません。詳しくはこちら👇
スクラムを4分で理解する
スクラムにまだ馴染みがない方、あるいはスクラムについて読んではみたものの、新しい用語や概念の多さに圧倒されてしまった方は、「スクラムって難しい」と感じてしまうかもしれません。ですが、本来スクラムはそうではありません。チームとその周囲の組織がきちんと理解し、正しく実践すれば、スクラムは非常にシンプルなものです。
この動画は、Scrum.orgのプロフェッショナルスクラムトレーナーたちと一緒に作成したもので、そうした「スクラムのシンプルさ」を感じていただける内容になっています。ぜひ日本語字幕をオンにして、ご覧ください!
Frequently Asked Questions
そもそもスクラムが自分たちに合っているか分かりません。どう考えれば良いでしょうか?
スクラムは「経験主義(Empiricism)」に基づいたフレームワークであり、特に複雑性の高い課題に取り組む場面に適しています。
「このチームはスクラムを採用すべきか?」「このプロダクト開発にスクラムは向いているか?」と判断する際には、次の3つの不確実性の観点から検討することをおすすめします:
- 要件における不確実性:顧客は誰で、何を、なぜ求めているのか?どのような機能があれば満足してもらえるのか?どうすれば市場で競争力を持てるのか?といった点に不確かさがある場合
- 人に関する不確実性:例えば、チームメンバーのスキルや経験にばらつきがあったり、チームとしての連携や自己組織化の成熟度がまだ発展途上である場合
- 技術に関する不確実性:例えば、必要な技術の選定・活用方法が明確でなかったり、複数の技術要素を統合することでどのような挙動になるかが予測しづらい場合
スクラムは、少なくとも一定の不確実性が存在する状況において、最も効果を発揮するフレームワークです。ソフトウェア、ハードウェア、サービスを含む新製品の開発には多くの不確実性が伴うため、スクラムはさまざまな業界・企業で広く採用されています。
一方で、顧客のニーズが明確かつ固定されている場合や、仕事の進め方が比較的単純で繰り返し型の作業である場合には、スクラム以外のアプローチを検討した方が適していることもあります。
もっと詳しく知りたい方はお気軽にご相談ください。
2つ以上のスクラムチームを同時にサポートできますか?
スクラムマスターの支援は、チームの状況によって週2日からフルタイム(週5日)まで幅があります。
チームの人数、業務の複雑さ、成熟度、他チームとの依存関係などによって必要なサポート量が異なるためです。
例えば、10人前後でアジャイル開発の経験がないチームの場合、フルタイムでの支援が必要となることがあります。
一方で、すでにアジャイル開発に取り組んでおり、スクラムの活用をさらに洗練させたいという小規模で自立度の高いチームの場合、週2日程度の支援が適切な場合もあります。
スクラムマスターとアジャイルコーチの違いは何ですか?
スクラムマスターは、スクラムチームにおける明確な役割のひとつであり、チームの有効性を高める責任を担います。
具体的には、スクラムの理解促進、チームや組織へのコーチングやメンタリング、必要に応じたファシリテーションやアドバイス、そして障害の除去などを行います。
一方、アジャイルコーチは、特定のチームの有効性に責任を担うよりも、広い視点から組織全体のパフォーマンスやアジリティの向上を支援する役割です。スクラムに限らず、アジャイル開発全般、組織変革、コーチング、チェンジマネジメントなどの知識と経験を活かし、変化を促進する「チェンジエージェント」として活動します。
スクラムマスターのサポート料金はいくらですか?
料金の目安については、基本価格ページをご覧ください。
ご要望に応じて、内容や期間に合わせた個別のお見積もりも可能です。お気軽にご相談ください。